口唇口蓋裂

片側性口唇裂
口唇口蓋裂は唇や顎がわれた状態で生まれてくる先天的な口の疾患で、日本人の約400-600人に1人の割合で生じるといわれています。原因は研究されていますが、未だはっきりしたことはわかっていません。適切な時期に専門医が適切な治療を行うことで良好な治療効果が得られます。
疾患の特徴
- 問題となること
-
- 哺乳
- 鼻や唇の形
- 発音
- 顎の発育や咬み合わせ
- う蝕・歯周炎などの口腔衛生管理
- 中耳炎
- 心理的問題
治療方針
口唇口蓋裂患者の持つ問題の解決のためには出生後早期から各方面の専門的なチームアプローチが必要です。九州大学病院では顎顔面口腔外科・矯正歯科・小児歯科・耳鼻咽喉科・言語療法室・小児科との協力体制のもと治療を進めていきます。
治療内容

両側性口唇裂
術前(上)、術後(下)
出生前診断がなされている場合は出産前に治療の流れについてご説明致します。出産後は出来るだけ速やかに往診を行い、哺乳指導や治療を開始致します。口蓋裂の場合は形成術前顎誘導装置(ホッツ床)を必要に応じて使用します。(顎顔面口腔外科、小児歯科)
生後3~6か月頃に口唇の手術を行います。(両側性の場合は二期的に行うこともあります。)口蓋裂のお子さんは1歳時に耳鼻咽喉科で中耳炎の精査を行います。
1歳半から2歳頃に口蓋の手術を行います。術後は言語聴覚士による言語の評価・練習を行います。
4歳頃、矯正歯科による診察を開始します。
8歳から11歳頃、顎裂部の骨欠損部に骨移植を行います。歯科矯正治療を継続します。(永久歯列が完成するまで)
口唇・鼻の変形が残る場合は二次修正手術を行います。(就学前、思春期以降)
上下の顎骨の発育バランスが悪い場合は顎矯正の手術を行います。
お問い合わせ(疾患ごとに連絡先が異なります。)
口唇口蓋裂治療
092-642-6450
092-642-6445
顎変形症治療
092-642-6460
障がい者の歯科治療
092-642-6465